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暇な美容師の奇行

マカオの洗礼、つながれた命、人生で一番泣いた日

どうも、世界で一番なさけない旅人です。 無一文の旅を開始するとそこに待っていたのは絶望的なマカオの洗礼でした。

前日の様子はこちら↓

www.himazine.me

路上カットを試みようと同じ場所で15時間ほど集客するも、だれ一人「切ってくれ」とはならない。途中でほとんどの人が英語ができないことに気づき、看板を中国語に書き換えてで集客するも効果なし。立ち止まる人はたまにいても、ぼくが広東語を話せないとなるとすぐに消えていってしまいます。

みなさんの想像するマカオはラスベガスのアジア版でしょうか。ぼくはそう思っていました。1999年までポルトガル領だったこともあり、街並みはヨーロッパだと思っていました。観光産業が盛んで国際的な都市だと思っていました。

全ては印象操作

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ガイドブックの表紙しか見ていないとそんなイメージになっちゃいます。 カジノのあるギラギラしたエリアはごく一部。歩いて一周できる小さなマカオ全体の1%にも満たないと思います。

街並みにヨーロッパの雰囲気はほとんどなし。一部にありますが、横浜の赤レンガ倉庫以下の規模です。赤レンガ倉庫を見て「横浜はボストンのような街だ」と言っているようなもので、思いっきり勘違いです。街並みはまさに中国。香港と大して変わらず、むしろ香港を首都とした地方って感じでした。

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観光客のほとんどはホテルに泊まり、ホテルでカジノを楽しむので、はもっぱらローカル感に溢れています。観光客といっても95%は大陸の中国人です。英語が通じる人なんて警察官くらいでしたね。フィリピンやタイのように歌いながら歩いてる人はいませんし、人々はせっかちで冷淡でした。

無一文になり24時間経過

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一人もカットできなかったぼくは完全に飲まず食わず。 疲労と不眠と空腹と乾きに、いつのまにか精神をだいぶ消耗していました。 もともと何に対してもそんなに怒らないし、迷ったり悩んだりは一切しないので、おそらく『ポジティブ』というジャンルに当たる人間ですが、全てにイライラするし、徐々にマイナスなことしか考えられなくなってきました。

心、折れる

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水も飲めない、食べ物も食べれない。前回記事でご覧の通り、ぼくの心は折れました。下書きの段階では強がってアップテンポに書きましたが、ブログは『包み隠さず派』なのでメンヘラ感が垣間見えたかと思います。不快な思いをした方もいるかもしれません。そういう人を気にしないのが僕のスタイルです。自分を突き通しました。

昨晩は人生で初めて『死へのリミット』を感じたのです。全く別物ですが、余命宣告された感覚が一番近いかもしれません。あと2日その状態が続けば確実に死ぬのです。すっごい格好悪いけど人に頼りました。

前回記事の最高のダサい点、具体的には口座番号を掲載したこと。経緯やマインドはなんであれ、カジノでお金を失ったろくでなしがブログに口座番号掲載するとか僕だったらそんなブログ二度と見ません。友達でも無視します。

生まれ育った国、日本にはすごい人がたくさんいました

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その夜、ぼくは24時間営業のマクドナルドを発見し、寒さを逃れながら、客が残したポテトや気の抜けたコーラを飲み食いしていました。見知らぬ人の残飯、それに食いつく姿はまさに乞食でした。いくら空腹でもそんなものに、なんの味も感じませんでした。

ショートスリーパーを極めすぎてマクドナルドで1時間の睡眠、徒歩1時間の距離に電源がひと口空いてるセブンイレブンがあるので充電しに行き(この電源見つけるのにマカオ3周ぶんは歩きました)

3時間で全端末フル充電してフリーWi-Fiの繋がる交差点まで徒歩1時間、昼くらいでしょうか、全くあてにはしていませんでしたがインターネット経由で口座残高を確認したら408円だった残高が20000円に増えていました。

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カッコつけて直接助けを求められないぼくの考えを見抜いてか、助けてくれました。メッセージにはこの一言。普段連絡も取らないし自分勝手好きなことしているぼくだけどお母さんはやっぱりお母さん、世界にたった一人のお母さんでした。

海外でお世話になったIさん

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日本でも某国でもお会いしていますが、まだまだ付き合いも浅いぼくに「カット代の前払い」と言っていただきました。カット代だけじゃ恩を返しきれません。ほんとうにありがとうございます。普通できることじゃありません。

M様

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面識のない方です。すごく魂に響くいいお言葉をいただきました。面識のない相手に支援するなんてただ事じゃないと思います。思いがこみ上げてお礼の文章が迷惑なくらい長くなってしまいました。

残高が増えていることを確認した瞬間、泣き崩れました。画面が見え無さすぎてすぐにお礼のメッセージを送れなかったくらいに。

ぼく一人の力なんて自分の命にこれっぽっちも役に立ちません。自分の命って自分だけじゃ全然支えられなくって、支えてくれる人がいて命があります。普段の生活では絶対に悟れない自分の命のありかたというもの、『人という字はヒトとヒトが支え合って出来ている。』昔、テレビの中でロン毛の先生が言っていましたが、まさにその言葉の真髄でした。

再び香港へ

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今回の旅程はざっくりとですが、香港→マカオ→ハノイ(ベトナム)→ルアンパバーン(ラオス)→シェムリアップ(カンボジア)→バンコク(タイ)の予定でした。

今回の一件からルートを見直すことになります。

  • マカオからバスでハノイ(行き方、料金不確実)
  • 香港に戻りバンコクに飛ぶ(航空券代やや足りない)
  • 日本に帰国(航空券代やや足りない)

三つの候補で散々悩みました。人に支援していただいたお金。支援者の思いもそれぞれ違うでしょう。母なら帰国を進めると思います。その結果、ぼくの選んだ道は一旦香港に戻り、バンコクへ飛ぶこと。

理由としては、

  • 口座番号を乗せたのはこのブログ
  • 支援していただいた方はそもそも嗜好の一部としてこの旅するブログを見てくれている。
  • ぼくは生涯旅に生きると決めている

見当違いの憶測もあるかもしれません、支援していただいた方の気持ちは考えてもわかりません。なら見当違いの憶測でも何か指針となるものは必要だと思い勝手に定義しました。

本気中の本気

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マカオでぼくは地獄を見ました。言い過ぎかもしれませんがぼくの感覚はそう捉えました。一瞬ではありますが、かすかに見えた死へのリミット。救ってもらった命。続行を決めた旅。

香港に着いた瞬間から即行動。探していた人はすぐに見つかりました、それは薬物っぽい人。アンダーグラウンドなコミュニティがいるところはきっと警察が少ないところです。友達を紹介してもらい、そのコミュニティから路上カットします。通りがかりの日本人が髪切ってないけどお金をくれました。その分、家もないような人からはお代はいただきません。

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その様子を見たアメリカ出身のクリスチャンの女性Kalleyが感銘を受けたそうで、お金をいただきました。深く頭を下げて感謝し、別れた5分後に、Kalleyの友達がやってきました。

「これKalleyからあなたへ」

と、一つの包みをくれました。友達づてに深く感謝し、なんの根拠もないけどサイズ感的にその包みをトルティーヤだと思っていました。

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今夜も宿はマクドナルド。マクドナルドに入ってトルティーヤを食べようと思い包みを開くと、

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そこには食べ物ではなく、一枚の黒いマフラーが入っていました。 香港の夜は冷えます。そんな夜に、身も心も温まる贈り物でした。ぼくは一生、これ以外のマフラーを使うことは無いでしょう。宝物にします。 まるで映画の世界のような状況に、またしても泣かずにはいられませんでした。

それと同時に確認した口座残高が更に12440円増えていました。こんなことがあっていいのでしょうか。

昨日までカジノで一文無しになったクズ中のクズが、こんなにも人の恵みにあっていいのでしょうか。涙が溢れて止まりません。嗚咽が止まりません。

この日の2件の入金、ともにどなたか分からないのでもし差し支えなければご連絡いただきたいです。いまはひたすらにお礼の言葉しか言えませんが、せめてもの感謝の言葉を送りたいです。

香港を出ます

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この日路上カットした人数は14人 * 。全然警察がきそうな道なのに全く現れませんでした。さすがアングラな人たち。原因はともあれみんな最高にハイテンションでハッピーな人たちでした。

エチオピア、ケニア、カナダ、オランダ、フランス、ロシア、インドetc...一人も人種被らないくらいインターナショナルな空間でした。相変わらず香港人、マカオ人、中国人には人気ないみたいです。

ということで、これ以上香港にいても物価の高さに稼ぎが追いつきません。宿を取らないこと4日目、安宿の宿泊費だけで売上全部なくなっちゃうので、ホームレス状態は継続中。宿はなくても案外いけます。

香港は正直物価に対して平均的なカット価格が低すぎるし、中国系の人は全く切れる気がしないのでめっちゃ人口多いのにカットの対象も限られます。いまの僕にはマカオに次いでいるべきではない街です。そしてバンコク行きの14時間後の航空券を購入しました。

996.00 HKD(約16600円)ハサミあるのでオプションで荷物預け代込み。

いまの時期の最安値です。当日航空券が高いとかスカイスキャナーが最安というのは迷信です。

口座残高は6480円、母からの支援金以外はおろしていません。

この国にいるとまた同じ状況になりかねないので物価の安いタイに飛びます。これでひとまず安心です。タイではぼく、大人気なのです。

今後は気を取り直して帰りの航空券代を稼ぐ方向でいきます。年越しはタイの南の島、パンガン島近郊で宿泊費支払い済みの宿があるのでパーっと楽しんできます。それ以降は未定・・・

次回は今年2回目のタイ入国、ぼくの路上ヘアカットの原点、バンコクからお送りします。

ぼくの行き過ぎた趣味によりご心配ご迷惑おかけしたみなさん、本当に申し訳ございませんでした。ご支援いただいた皆様、心より感謝いたします。